地域による介護職の給与の違い

介護職の給与は、勤務先の施設の所在地によって変わります。基本的には都市部に近いほど給与が高くなり、地方では低くなる傾向にあります。地域による給与の違いは、各地域の物価や不動産の価格、最低賃金などによって発生します。また、介護事業所に払われる金額を決める介護報酬の単位が、都市部の方が高くなるということも原因の1つです。

介護職の平均給与が最も高いのはやはり東京都で、全体の平均が27万円、男性平均が28万円、女性が26万円となっています。東京では施設の土地代も高く、電気代、水道代、物価なども全国トップクラスの高さです。また、施設利用者の所得が高い傾向にあることも影響しています。次点では、データの種類にもよりますが、山梨、神奈川と続いています。

逆に平均給与が最も低い都道府県は山形です。平均給与がおよそ20万円と、東京都7万円の開きができています。なお、平均給与トップは常に東京ですが、最下位はデータを取った時期や、データの取り方によって変わります。統計によっては、平均給与最下位は沖縄であったり、青森であったりしています。しかし、いずれにしても地方では介護職の給与が低くなりがちということは明らかです。しかしながら、都市部で働く介護職が裕福で、地方働く介護職は貧乏なのかと言うと、そうではありません。都市部では物価も家賃も高く、給与と比例して生活費も高くなります。データだけを見て「地方の介護施設は冷遇されている、地域格差だ。」と考え込む必要はないでしょう。