年齢による介護職の給与の違い

介護職には年功序列のような仕組みがあり、年齢が高く長く働いている人ほど給与が多くなる傾向があります。このような年功序列にあまりいい顔をしない人もいますが、介護の仕事は現場でしか学べないことが多く、実践経験が多いほど蓄えられる知識もスキルも多いのです。そのため、どの現場でも長い期間働いているスタッフを大事にするのは当然のことと言えます。また、介護職は給与の割に肉体的、精神的な苦痛が大きい仕事です。そのため、割に合わないと辞めてしまう若手が多くいます。それを防ぐために、長い期間働いた職員への優遇措置があることも、年齢が給与の高さに比例しがちな理由です。

しかし、年齢のみで給与を上げていくには限界もあります。介護職員の平均年収は、20代で290万円、30代で370万円、40代で380万円、50代で365万円、60代で280万円、70代だと250万円になります。見てわかる通り、50代を境に給与は減っており、40代がピークになっています。理由は単純に体力の衰えです。40代後半から体を酷使することができなくなり、手当のつく夜勤や長時間勤務、休日出勤などができなくなってくるのです。そうなると、いくら基本給が上がっても全体の収入は減ってしまいます。

年功序列はある程度存在しますが、長く働いてさえいれば将来は安泰というわけでは無いので注意しておきたいところです。定年まで給与を上げ続けるには、資格の取得や、管理職への昇進、条件の良い施設への転職なども視野に入れたほうが無難でしょう。